レビーの疑いがあるかどうかを病院に行く前に自分で確認したいという方へ。
●まずは、この病気の発見者・小阪憲司医師作成のチェックリストと
認知症の治療方法(コウノメソッド)をネット上で公開されている
名古屋フォレストクリニック河野和彦院長(2011年)作成のチェックリスト
をご覧下さい。 →こちら
*河野医師の2013年度版チェックリストは→こちら
●「次のうち1つでもみられたら、レビー小体型認知症を疑うべき」と
小阪医師は、「第二の認知症」(P.123)に書いています。
1. 幻視
2. レム睡眠行動障害
3. 抗精神病薬に対する過敏性
4. うつ症状 + 認知障害
5. パーキンソン症状 + 認知障害
6. パーキンソン症状 + 幻視
*参考記事→「医師が診断で重視する症状(優先順位)」
●上記の河野医師のリストを基に、小阪医師の著書「第二の認知症」にある沢山の症状を私(しば)が、短くまとめてみたもの(自己チェックリスト試案)が、
以下のものです。
<その前にご注意下さい>
もちろんこれによって診断することは、できません。
(ただ症状をより具体的にイメージしやいとは思います。)
症状には、非常に大きな個人差があり、
現れる症状、現われない症状、現れる順番も一人ひとり違います。
レビー以外の病気で現れる症状や
健康でも現れる症状も含まれていますので、
素人判断はせず 専門医を受診して、検査を受けて下さい。
<レビー小体型認知症の症状> 作成:しば 2014年12月6日改訂
a 寝言を頻繁に大声で言う。
悪夢を見て叫ぶか暴れる。或は両方が繰り返しあると家族に言われる。
b うつっぽい。気力が出ず、色々な事をおっくうに感じる。
不安になったり、イライラしたりすることがある。
c 薬(風邪薬、鎮痛剤等。特に抗うつ剤などの向精神薬)が効き過ぎて、
もうろうとしたり、体調が悪くなったことがある。
d 人・子供・動物・虫や不思議なものが、見えたことがある。
目の錯覚や物が人の顔に見えることがある。
(家族から見て:見えない何かをつまもうとしたり、話し掛ける。
ぶつぶつ独り言を言っている。
ありえない妙なこと、変なことを言ったことがある。)
e 立ちくらみ、便秘・頻尿等の排泄の問題、だるさ、頭痛、不眠、失神、
汗の異常、微熱等のどれかがある。体調不良の時がある。
f 頭が、うまく回転しない時がある。日中ひどく眠くなる/寝てしまう。
(家族から見て:しっかりしている時と反応がにぶい時があり、差が激しい。)
g 転びやすくなった。
何をするにも以前より時間がかかる。
手足がこわばる、震える。
(家族から見て:小さな歩幅でヨチヨチすり足で歩く。体が傾く。固まる)
h 力を抜いた腕を人が持って動かすとガクガクする。
あるいは、最初に1回だけガクっと感じる。
*補足と詳細(上記項目のアルファベットに対応。順番に意味はなし。)
症状名をクリックするとその症状の詳細説明につながります。
a →レム睡眠行動障害
発症前(早い人は10〜20年前)から出現。「前触れ」とも言われる。
b →うつ・認知障害
初期には7割に出る症状。うつ病と誤診されることが非常に多い。
c →薬剤過敏性
認知症薬のアリセプト3〜5mgでも歩行障害など副作用が出やすい。
d →幻視(幻覚)
8割の人に。幻聴、体感幻覚も。壁が歪むなど特殊な幻視も多数ある。
e →自律神経症状
汗の異常、冷え、微熱、耳鳴りなど人により多種多様な症状がある。
f→認知の変動
周期なく不安定に変動する(1時間〜数ヶ月)ため気付かない家族も。
g →パーキンソン症状
症状が出ない人も。最初に出るとパーキンソン病と診断されるので注意。
レビー小体型認知症でも現われ、家族でも簡単に確認できる。
<レビー小体型認知症が誤診されやすい病気>
アルツハイマー型認知症/ うつ病/ 統合失調症/ 老年期精神病
進行性核上性麻痺/大脳皮質基底核変性症/前頭側頭型認知症(ピック病)。
パーキンソン病もだが、厳密な意味では誤診とは言えない。
(小阪憲司著「第二の認知症」P.120〜121より)
こうした病気に誤診され、薬物治療の副作用(怒りっぽさ、歩きにくさ等)
に苦しみながら、どんどん悪化していく例は、少なくありません。
その人を救うことができるのは、あなたです。
<関連記事>
*レビー小体型認知症の疑い→病院は何科へ (専門医一覧も)