夫(S29年生。59歳)介護者:妻Aさん(59歳) 二人暮らし
<2004年前後> 50才前後 運転が下手に
趣味の車の運転や仕事(精密な手工業)が苦手になる。
常に不安がり、私は、男性の更年期障害を疑っていた。
頻尿・残尿感のため検査をしたが、異常なし。
睡眠中に泣いたり笑ったりし、面白い人だと思っていた。
<2009年>54才 幻視が見え始める
胃がんの手術後から、誰も居ない所で人や死んだ猫がいると言い、話し掛けたりするようになる。
霊感があって見えているのだと、本人も私も思っていた。
小股、すり足の歩き方が始る。
<2011年>56才 薬で急に廃人に
会話が噛み合わないなどの異変を感じ始める。
物忘れはないので認知症とは考えず、脳転移を疑い受診。
アルツハイマー病の疑いがあると言われ、アリセプト(抗認知症薬)と抗うつ剤を処方される。
1週間位で廃人のように。1日中横になり、よだれはひどく、トイレでは呆然と立ち尽くして失禁していた。
投薬を中止すると、1ヶ月位で元に戻った。
<2012年> 57才 アルツハイマー病と診断
熱中症での救急搬送を機に再び脳の検査を受ける。
神経内科でアルツハイマー病と診断された。翌月要介護2。
やっと病名がついたことで、私は随分楽になった。
物忘れはないが、たまに服を着られないことがある。
失神も繰り返し起こる。
私が勧めてリハビリが充実したデイサービスに通所。
<2014年>59才 レビー小体型と診断が変わる
血圧が異常に低くなり、具合が悪くなる時がある。
服の着方が分からなくなることや失禁が増えた。
最近、手に付いた見えないゴミをさかんに払うと主治医に伝えるとレビー小体型認知症と診断が変わった。
アルツハイマー病と信じて一生懸命勉強してきたのに、急に違う診断名が付き、驚いた。
物忘れはないのに色々なことができず、そのアンバランスに戸惑い、全く未知の病気に不安が膨らんでいた。
家族会に連絡を取り、体験談取材を受けていく中で、少しづつ心の整理ができてきた気がする。
夫は、症状を改善して、再び運転することを夢見て、リハビリに励んでいる。